微粒子レベルの光明はあるかもね
起業宣言したのに事業のことを何も説明してないので、事業内容を公開します! - いしだの話
まあ、事業「計画」ではなく「内容」ってのも逃げてる感じがしてあれなんだけど。
他の記事で批判には耳を傾けるとか殊勝なことを書いているので、まずはダメなところから列挙していこうと思う。
まず文章全体において、テンプレに沿って書いた小学生の作文レベルで説得力がない。
つくりたいサービス
僕は映像や音楽などのマルチメディアの編集を学習できるサービスをつくりたいと考えています。
類似するサービスもいくつかありますが、動画で学べるサービスにするつもりです。
やはり画像や文章より、それら全てを一緒にできる動画というメディアが1番情報量を多く伝えることができると思ったので、動画を選択しました。
3行で終わるなって(^^; 大学で論文づくりの訓練を受けてないからダメなのは仕方ないんだけどさ。
最初に結論を書くのはよいとしても、せめて現在の市場の状況、社会的な課題など、背景を書いて、なぜそのサービスが必要なのかを書かないと。
「類似するサービスもありますが」と言うのなら、その類似するサービスとは何か、そしてそのサービスには何が足りないのか、自分が作ろうとするサービスはどういう点で意義があるのかを具体的に書かなきゃいけない。そういうのがないから「お前何も考えてないだろ」と判断される。
3行目、「やはり画像や文章より~」のくだり、それは根拠のないあなたの思い付きではありませんかと。なぜそう思った? どこかで仕入れた一般論の受け売りじゃないのそれ、と。
この手の文章で「思う」と言う言葉を使うのはNGなんだけど、そういう表層的なテクニック以前に、本当に考えてないのがこの文章の薄さに表れている。
なぜこの事業をやりたいのか
以下略
小学生の作文ならそれでいいけどさ、「やりたいと思ったからやるんです」以上のことが全く書かれていない。
あと、やりたいと言っていることと行動が支離滅裂。
マルチメディア系の大学に入ったのに、なんでそこ辞めたの? 知識を付けるのが難しい分野って、君はもうそれをマスターしちゃってて大学な学ぶことなんてないとかそういう天才系? 違うよね。それだったらもうとっくにいろんな作品発表してるはずだもんね。君はまだ映像作りも音楽づくりも理解していないんだよね?
なにも勉強しなかった人が、その難しい分野を勉強することから逃げ出した人が、他の人に何かを教えるサイトを作りますって何? 勉強してきた人たちをバカにしてる? そんなレベルの君が作ったサイトで教わる内容って、本当に使い物になるの?
とまあ、いくらでもdisれるわけですよ。ちなみにこれらはほとんど言いがかりなんで気にすんな。
それよりも最大の問題は、事業と同系統の学部を、勉強する前に辞めたことによる知識と経験不足にある。これは事業を進めるうえで大きなハンデになる。システムの構築や講師を、全て外部から調達するにしても、その品質を判断することが十分にできない可能性が高い。そこでこの問題を解決するために何をすべきかを考え抜いて実行しなければならない。何をすべきかをここで書くつもりはない。そもそも私はマルチメディアの専門家ではないから書いたところで的外れのアドバイスになりかねないからだ。
「1億人総クリエイター社会」
それはひと昔以上前からず~っと言われている。でもそんな社会は来ていない。やりたい人がやるという状況でしかない。もちろん、映像作りの敷居はどんどん下がっている。それは道具がそのようになっているからで、その結果「簡単に映像や音楽を作る方法を学べるサイト」は不要になる。
具体的に言うと今現在もiOSアプリでそれなりの映像が取れるようになっている。しかも編集もアプリがやってくれる。今後もそういう方向での技術は進化して、人はとりあえずカメラを向ければいいだけになる。さて、録画ボタンを押すだけのことを教えるサイトは必要だろうか?
事業をパクられる心配
ないから安心しろ。動画で教える系のサイトはすでにあって、君のアイデアはそれらの機能縮小版でしかない。
また、「今の社会にこのサービスが必要」と言うが、なぜ必要なのかを一切書いていないのは大問題だ。君が書いているのは「クリエイターはもっと増えてくると思う」という根拠のない主観的な見立てだ。一億総クリエイター社会を作らなければいけない理由がどこを探してもないではないか。
あと、「誰かがパクってくれるなら『ありがとうございます!』くらいの気持ち」であるなら、アイデアだけネットに放流して君は何もしなきゃいい。一見殊勝な心掛けだけど、事業を本気でやる気があるのか疑ってしまう。
あと、法人を作ることに執心しているが、それはサービスを完成させてからにすべきだろう。手段を目的化するのは恥ずかしいことだ。法人は作るのは簡単だが維持するのも潰すのも大変だから軽々に立ち上げるものではない。
さて、他にも突っ込みどころはあるけど細かい話なんで割愛する。いい加減タイトルに掲げた「微粒子レベルの光明」について書かなきゃいけない。光明ってのはこれだ。
僕のプログラミング技術はHTML、CSSくらいしかできないので「TECH::CAMP」に学びにいきます。
最初は外注することも考えましたが、将来的に考えると、自分でサービスをつくれるということが大きな強みになると思うので、僕はプログラミングを学ぶことにします。
プログラミング、死ぬ気で頑張れ。そこを突破しなければ、嘲笑と憐憫以外、何の評価も残らないと思ってがんばれ。事業は失敗するだろうが、プログラミングすら身に着けなかったら、それは次につながらない悪い失敗となる。このせいぜい1億分の1000人程度の騒動の結果、プログラマとしての道が開けたのならそれは十分に胸を張れる結果につながるだろう。