自動車整備業界も厳しいようで
- 給料が安い
- 無賃労働も含む長時間勤務
- 肉体労働
- にもかかわらず車のIT化によって求められる技能は高度化されている
というわけで、要するにこれら全部、給料上げれば解決するじゃんという話。バッカジャネーノと言いたいけれど、それがやりにくい経営環境ではある。
そもそも自動車業界自体、人口減によって先細りであるという現実があって、いずれ整備工場もどんどん淘汰が進んでいく。
そんな中で生き残りのために整備工場が何やってるかというと、整備業務の値下げ合戦。これが一番集客に効くんだからどうしようもない。景気は回復傾向を見せているけど、それでもみんな給料安いから車の整備も安い方がいいという方向に行く。
日本車は品質が良いのでほとんど整備する必要がないってこともあるんだろうけど、それでも赤字にならないのが不思議な金額で請けている。
値下げの分、回転を速めなければいけないので整備士の負荷は上がる一方という。
記事中の「電気自動車が普及すればいずれ整備士がいらなくなるのでは」ってのは、あと50~100年はないだろうなと。
電気自動車は電気で動くって点で家電と同列みたいに見られがちだけど、あれだけ可動部が多くて動き回り振動しまくり雨風潮風炎天氷点下の過酷な環境下にあって不具合が出ないはずがない。
仮にノーメンテの技術開発ができたとしても、自動車メーカーはそれを使わない。
だってねえ、タイヤ一つとったって、自動車メーカーはスペアタイヤをなくしちゃってるのに、ランフラットタイヤにはしてないでしょ。だれが使えんねんっていうパンク修理キットを置いてお茶を濁してるだけ。あれうっかり使ったらホイールごとタイヤ交換しなきゃいけなくなるんだよ?
今の時代、タイヤがパンクしたら自動車保険やJAFのロードサービス呼ぶのが正解になっちゃってる。むしろ整備士需要押し上げてるやん。
自動車業界的には、医療業界みたいに「外国から安い労働力を入れられるように規制緩和しろ」って言いだすんだろうなと。
最近は顧客囲い込みのためにどの整備工場もカーリースに手を出しているけど、これディーラーもガソリンスタンドもやり始めてて、もうレッドオーシャンになり始めてるんだよね。本気で生き残ろうとするなら、間接部門のIT化を進めて省力化して、近隣の整備工場でアライアンスを組んで間接部門を統一したり、整備士を融通しあったりして、整備士を高級で雇いつつ、労働負荷も下げられるように規模を拡大して地域寡占を進めるしかないんじゃないかと。